熊本の地震では比較的新しい建物も被害に遭いましたが
とはいえ大半が古い建物の方が地震の被害は大きいもの。
長崎もあまり安全ではなく、橘湾にも多数の断層があります。
仕事柄たくさんの住宅を見てきましたが、地震の被害は対岸の火事ではありません。
写真は熊本地震の被害状況の写真たち
長崎の住宅で地震で倒壊する危険がある3つのタイプ
- 高台の家はメンテナンスできず築40年近くの建物
- 雨漏り被害やシロアリ被害で木材の一部がスカスカしている家
- リフォーム時に構造壁を壊したり基礎に適当に穴を開けてしまっている家
当時の作り方では想定されていなかった事態に
陥っているのが実情ですが、そのために壊れ方もわかってきています。
メンテナンスをしていないと建物の傷みはどんどん速くなりますし
傷んだ箇所を狙って雨漏りやシロアリはやってきます。
しかも、今では考えられませんが昔は適当に壁を壊したり
水回りのリフォーム時に水道屋さんたちが勝手に基礎に穴を開けていました。
穴が空いた基礎は弱いので
いくら上の建物を強くしても意味がありません。
高度成長期に建てられた典型的な家やオイルショック期あたりの建物は
あまりいい材料でもなく急場しのぎで建てられているものも少なくありません。
当時は良かったとしても、今の技術的な考え方からすると
恐ろしいほどアバウトに作られています。
ひどいところは「筋交」という
横揺れを抑える構造材が壁の中にないところも。
よく今まで無事に建っていたなぁと感心してしまいますが
熊本地震のような揺れが襲った場合、
上の3つのどれかに当てはまる家はほぼ全壊します。
残念ながら気合いで建っているだけでは、
急激な力には太刀打ちできません。